こんにちは
見本市ブログです。
今回は私が読んで衝撃を受けた
2013年ベストセラーランキング第一位
菊池寛賞受賞 書籍のご紹介をします。
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フインランドの15年がかりの調査でわかったことは
病気の早期発見、予防、早期治療。今、「予防医学」が大はやりです。
痛みや苦しみがあって病院に来る人だけ診ていたら、人口減で患者さんが先細り。
だから、健康に暮らしている人の中から病気を掘り起こして治療して、
業界の繁栄を図ろうとしています。「”患者さんを呼ぼう”医学」です。
医者不足が問題になっているのも、意味のない健診やガン健診、
人間ドックに人手がとられて、
本当に大事な救急医療などに医者が回らないという事情が大きいんです。
そもそも医者の健康指導は、人々の病気の予防や健康長寿のために役立つのでしょうか。
フインランドでは、15年がかりの詳しい追跡調査が行われました。
結論を先に言うと「きちんと定期健診を受け、病気や異常が見つかったら
ライフスタイルを改善し、
それでも検査値に問題があったら医者から薬をもらう」という
非の打ちどころのない努力は、無意味もしくは危険だとわかりました。
検査は会社の管理職で、40~55歳の「見た目は健康だが、心臓病になりやすい
因子をもつ」約1200人を、くじ引きで600人ずつに分けました。
具体的には、
・コレステロール値が270mg/dL以上
・中性脂肪(トリグリセライド)が150mg/dL以上
・最大血圧が160mmHg以上、200未満
・最小血圧が95mmHg以上115未満
・たばこ、1日10本をこえる
・体重が標準体重の120%以上
・耐糖能検査で、1時間血糖値が162mg/dL以上
以上のうち、少なくとも一因子を有する人たちのです。
そして「介入群」の600人には、4ヵ月に1度ずつ5年間、
医者が面接して運動量を増やすプログラムを手渡し、喫煙者には喫煙させ、
食事内容も細かく指導して、摂取カロリー、飽和脂肪、コレステロール、
アルコール、砂糖を減らさせ、不飽和脂肪(主としてマーガリン)、
魚、鶏肉、子牛の肉、野菜を増やさせました。
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高血圧と高脂血症が続いていれば、薬が処方されました。
かなり厳格な介入でしたが、75%が医者の指導をしっかり守りました。
残りの600人は「放置群」で、調査の目的を知らせず、健康調査票への記入だけ。
5年の試験期間が終わると、あとは全員、自由に任せて10年後、皮肉な結果が出ました。
介入群の心臓死(心臓突然死)は放置群の倍以上も多く、自殺、事故、
総死亡者数とも、すべて医者の指導に従った介入群のほうが多かったんです。
ただ、ガン死だけでは介入群のほうが少ないほうがすくなかった。
禁煙の効果でしょうか。この皮肉な結果を分析すると
「症状がないのに高血圧や高血圧や高コレステロールなどを薬で下げると、
数値は改善しても、心臓には良くなかった」
「検査で病気や異常を指摘され、医者からアドバイスや薬をもらい続けることが
精神的ストレスになり、心筋梗塞やうつ病につながった」などの理由が考えられます。
日本では、このフインランドの調査のような研究を経ないで、
ただ「体に良さそうだから」と定期健診が始まり、ここまで広まりました。
医療に対する過度の期待や、医者への手放しの信頼があったんですね。
しかし、そろそろ真実を見極めましよう。
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引用文献
第60回菊池寛賞受賞者
2013年ベストセラーランキング第一位
医者に殺されない47の心得
医療と遠ざけて、元気に、長生きする方法
著者 近藤 誠
見本市ブログを
最後までお読みいただきありがとうございました。