安らかに逝くとは自然死ということですガンは死の前まで意識がある

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ガンは死の直前まで意識がはっきりしている

 

ガンの末期でも、家で安らかに逝けることが少しずつ知られて、「家で死にたい」
という患者さんや「家で死なせたい」という家族が増えてきています。

 

ある80代の患者さんは、頭頸部のガンにかかって放射線治療をしました。

 

しかし再発したので「もうこれ以上は、治療しないほうがいい」と家に帰しました。

 

家では、近所の開業医の往診を受けていましたが、家族の話では、
死の1時間前まで意識がしっかりしていて、眠るような最期だったと言います。

 

ガンは、亡くなる直前まで頭がはっきりしていることが多いんです。

 

痛みについて言えば、僕の経験では、胃ガン、肝臓ガン、食道ガン、子宮ガンの
四つは、放置すれば年齢に関係なく、最後まで痛みません。ほかのガンや、

 

治療の結果の痛みが出たとしても、苦痛を抑える「緩和ケア」に詳しい
医者を見つけることで、在宅でも痛みは100%コントロールできます。

 

安らかに逝く方法家で看取る場合、注意しなければならないのは点滴です。

 

毎日、針を差し替えるのは痛いし、医者の側からも面倒なので、たいていは
体のどこかの静脈に管を留めて四六時中、点滴をすることになります。

 

するとどうしても点滴の量がオーバーして、体が水ぶくれしてむくんでしまう。

 

そのむくみが肺に及ぶと、肺は水びたしになりますから、プールでおぼれたときのように
呼吸はハアハアゼイゼイし、セキやタンも出て、それはもう大変な苦しみです。

 

結論から言うと、

 

点滴をしないで、枯れ木のようになって死んでいくのがいちばんラクなんです。

 

何とか栄養を撮らせたいという想いも手伝って、やはり点滴をしてしまい、
患者さんを「溺死」させることになる。

 

実は医療産業の中で「在宅医療」は成長分野として注目されています。

 

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つまり経済的な目的があるので、「点滴の管をつけたまま家に帰そう」
という企てが生まれている。

 

また「どうせ点滴をするなら、何か薬も入れてみたい」というのが医者の性で、
抗ガン剤も加わることがあり、患者さんはさらに苦しむことになります。

 

せっかく家で安らかに逝かせようと連れ帰るのですから、病院での点滴過剰による
苦しみは、病院に置いてきた方がいいですね。

 

家でラクに死にたい、死なせたいと思うなら、持続点滴とは別れを告げる必要があります。

 

医療では、患者さんのためを思って作り出した方法が、問題の種になることがよくあります。

 

鼻から食道、胃に至る管で栄養を流し込む「鼻腔チューブ」、お腹に穴をあけて
胃に直接チューブを差し込み、養分や水分を送りこむ「胃ろう」もそうです。

 

こういう、強制的に栄養を与える方法がなかった時代は、

 

人は事故や脳卒中でこん睡状態におちいったら、それで一巻の終わりでした。

 

無理やり口に食べものや飲みものを流しこむと、肺のほうに入って肺炎で亡くなる。

 

栄養を与えなければ餓死が待っている。

 

植物状態で何年も生き続けることはありませんでした。

 

在宅医療なら、現代医療のおせっかいを受けずに、自然に死ぬことができます。

 

安らかに逝くとは「自然に死ねる」ということだと、僕は考えています。

 

 

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引用文献

第60回菊池寛賞受賞者

2013年ベストセラーランキング第一位

医者に殺されない47の心得
医療と遠ざけて、元気に、長生きする方法

著者  近藤 誠

 

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