2013年ベストセラーランキング第一位
菊池寛賞受賞 書籍のご紹介をします。
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健診がヤブヘビになる五つの理由
必要もないのにヤブをつつくから、ひそんでいたヘビが出てくる・・・
よけいなことをして、自ら災いを招くことを「ヤブヘビ」と言います。
ガン健診はまさにヤブヘビで、ていねいに詳しく
最先端の方法でやるほど、ガン死が増えます。
その理由をまとめておきます。
①日本は医者にガンと診断されやすいガン検診をするほど、
ガンが発見される人は増えます。
その中には誤診も多いし、命を脅かさない「ガンもどき」「潜在ガン」もたくさん含まれる。
そもそも、ガンの定義が日本と欧米では異なり、日本=上皮内にとどまっていても、
ガンの性格を持った細胞が増生していればガンと診断。
欧米=浸潤していなければガンではない。
その結果、欧米ではガンと見なされない病変の8割が、日本ではガンにされています。
しかし、ガンと診断されると、すべてが治療の対象になるので、
意味のない手術の後遺症や合併症、抗ガン剤の副作用をこうむります。
②検診時のCTがガンを誘発する
CT(コンピュータ断層撮影法)やPET(ポジトロン断層撮影)
などによるガン検診は放射線の被ばく線量が多く、
たった一回でも溌ガン死亡の引き金になりえます。
検診自体が、溌ガンを促すことがあるのです。
③本物のガンならすでに転移している
検診群では、人の命を奪う本物のガンを、放置群より早く発見できます。
しかし運命は変えられません。
本物のガンなら、検診で発見できる大きさになるずっと前に、
死亡になる原因になる転移が成立しています。
ガン検診で発見されたガンを、検診を受けない放置群は放っておくことになります。
しかし死亡者数は検診群と変わりません。
CT等を用いてより精密な検査をすると、レントゲン撮影よりずっと早期に
原発病巣を発見できますが、結果は同じです。
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ガンは小さくなるほど、「もどき」の確率が高くなり、他方で、
本物のガンは、できてすぐに転移が生じているからです。
④PET検査は被ばく量が多い
PET検査は、CT等の検査では発見できないガン病巣が見つかる場合が多々あります。
が、その病巣は「すでに転移が生じている本物のガン」か、
「もどき」のどちらかなので、発見しても寿命は延びません。
一方、PETは放射線同位元素を用い、被ばく線量が
多いので、1回の検査でも溌ガン原因になります。
前述したとうり、放射線診断による被ばくが原因の溌ガンは、
日本は圧倒的に多いのです。
⑤精密に検査するほど「ガンもどき」を発見してしまう
最近、検査に携わる医者たちにも、「集団検診は効率が悪い。
熟練した専門家による、精密な個別検診のほうがよい」と考える人が増えてきました。
でも、それによって、より小さなガンが発見されれば、「ガンもどき」に
無意味な治療をする可能性が、今より高まります。
より多数の「もどき患者」を生み出すので、集団検診以上に有害です。
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引用文献
第60回菊池寛賞受賞者
2013年ベストセラーランキング第一位
医者に殺されない47の心得
医療と遠ざけて、元気に、長生きする方法
著者 近藤 誠