インプラントで悩んでいる人必読!「インプラント」でわくわく生活

まえがき

この本を手に取って頂きありがとうございます。
あなたも今かかりつけの歯医者に通院中の方か歯の事で悩んでいる方と思います。

 

充実した食生活は、健康でより良い毎日を送るために

は「歯の健康」が大切です。

美味しい料理が食べられ、外食も笑顔で楽しい時間を送ることができます。

この本は「ブリッジ・入れ歯・インプラント」を経験して「インプラント」にして良かったことを書いています。

これからインプラントを考えている方には大変参考になると思います。最後まで読んでください。

 

この本は著者が美味しい料理を楽しみに行った台湾旅行で、入れ歯が合わないためにバネのところが痛くて、料理を前にしてとても悔しかった思い出を書いています。

 

今から6年前、忘れもしない台湾旅行中にアメリカの大統領選挙でトランプ氏の当選を台北市内のテレビニュースを見て驚いた記憶を今でも鮮明に覚えています。

その時の歯は「下奥歯2本無くなった」のを「手前の2本の歯」にバネで支える「入れ歯」でした。

バネで支えている歯の根元が当たり痛くて強く嚙めないのです。

その支えていた2本の歯が6年でダメになり抜くことになったのです。

 

「丈夫な歯」が「入れ歯」で次々にダメになってしまう、これでは総入れ歯になってしまう、それだけは避けたいと思い、次は「インプラント」にしようとセカンドオピニオンを活用して

専門の歯科の診察を4件受ける事にしました。

 

そこで感じたことは、それぞれに「説明も」「見積り」も違いました。歯医者選びは技術も相性も大事です。

 

無料で初診相談を受けられるところがあります。

あなたの疑問や不安を解決してくれます。

他の医院で「治療が難しい」と断られた方や納得できる相談ができなかった方も、聞いてみてください。

 

【質問項目の主なもの】

・私のお口の状態でインプラントはできますか?

・インプラントって怖そうだけれど大丈夫ですか?

・今のお口の状態に合う治療法はありますか?

・その費用や期間はどれくらいかかりますか?

・インプラントを入れた後の定期検診は他の歯医者でも可能ですか?

などさまざまな疑問を納得できるまで

質問することができます。

 

この本のタイトルは

インプラントで悩んでいる人必読!「インプラント」でわくわく生活

 

です。著者の治療内容を紹介しますと「左下奥歯2本」を「インプラント」にしたところ、

治療「4回で美しい白い歯」になりました。

その日から普通に食事ができました。

固いものは徐々に食べるように言われましたが間もなく食べる事ができました。

生活するのに大事な「衣食住」食は丈夫な歯でなければ美味しく食べられません。

 

今は歯医者の4割がインプラントの治療を行うような時代です。

国内で使用されているインプラントメーカーは50社~100社のメーカーがあると言われています。インプラントメーカーはある程度名の通ったメーカーのものを使うことをお勧めします。

 

著者は入れ歯が合わずに長い間苦痛な日々を過ごしてきました。入れ歯は良い歯にバネを掛けるために削られます。

それで良い歯をダメにしていくのです。

 

読者のあなたには私のようになってほしくないのです。

 

人生100年時代「入れ歯」を毎晩洗浄する手間や「タフグリップ」から解放されるばかりではありません。

「案ずるより産むが易し」です。

レストランで美味しく食事が楽しめて若々しく笑顔で、わくわくする生活を送ることができるのです。

 

歯で悩んでいる読者のあなたに「インプラント」の快適さを1人でも多くの方に実感して頂けることが出来れば著者としてこの上ない喜びです。

推薦者 

医療法人ほりえ会 宇都宮歯科 堀江翔院長

推薦文

実体験をもとに書かれた本書は説得力があり内容がとっても分かりやすい本です。

 

治療方法を迷っている方や苦しんでおられる方にとって、今後の人生を変える救いの一冊になるのではないかと感じました。

 

インプラント治療で悩んでいる人の助けになると思います。この本が多くの歯で悩んでいる患者様に届くことを願っております。

 

 

第1章

代表的なインプラントメーカー

【ストローマンインプラント】「ストローマン社・スイス」1974年から臨床応用され、1400万本以上を超える埋入実績、40年以上にわたる調査と研究に基づいた安心と実績のあるメーカーです。世界70カ国以上で展開され、グローバルシェア№1を誇ります。

 

【ノーベルバイオケア】ノーベルバイオケア社・スイス」1965年、ノーベルバイオケアのインプラントが世界で初めて骨と結合するインプラントとして歯科医療に臨床応用されました。それから50年以上もの長い間、信頼性の高いインプラントシステムとして世界中で使われています。

【アストラテック インプラント】「アストラテック・スウエーデン(製造)」 1985年より臨床使用を開始。現在までの30年以上の歴史の中で蓄積した知見に裏付けされた製品は、高い評価を得ています。製品強度に優れ、長期安定に実績のあるインプラントシステムです。

 

インプラントの進化と安全性

インプラントは長年の研究によってめざましい進歩を遂げてきた治療法です。

1965年に世界で初めてインプラント埋入に成功して以来、治療を受けた方は現在までに約100万人以上。40年以上にも及ぶ臨床経験から、インプラントは1人ひとりのご要望に応えられる身近な治療法として定着してきました。そして現在では、治療技術のさらなる進化によって、より安全にインプラント治療を受けていただける環境がと整ってきました。

インプラントにチタンを使用

チタンは分子レベルで人間の骨とよく似た構造になっているため、身体はチタンを異物と認識しません。そのため、骨はチタンを取り込んで結合し、人工的に埋め込んだ歯でも、しっかり支えてくれます。

 

天然の歯に近いインプラント

インプラントとは、失ってしまった自分の歯の代わりに使用する人工の歯のことです。歯茎の上からかぶせるだけの入れ歯やブリッジとは違い、天然の歯と同じように根っこがあるのが、インプラントの特徴です。この「根っこ」によって嚙む力が、より伝わりやすくします。

インプラントの診察から治療完了までの流れ

初診相談(治療計画の説明と相談)失われた歯の数、インプラントを埋め込む骨のかたさ、大きさ、位置により、治療法にもさまざまな選択肢があります。

治療を総合的に検討したうえで、治療計画を立てます。

精密診査

インプラント治療に必要な、口腔内や顎の骨の状態などの詳しいデータをとります。

■1次手術(インプラント歯根部を植立)

歯茎を切開し、顎の骨にドリルで穴をあけ、インプラント体を埋め込みます。

この手術は局部麻酔、もしくは静脈内鎮静で行います。簡単なものでは抜歯程度の感覚。

インプラント1本あたり10~20分程度で終了します。

 

(麻酔をかけた状態でウトウトしている間に治療は終了します。眠くなりますが、意識はなくならず、

自分自身で普段通りに呼吸ができ、呼びかけや刺激に対して反応できます)

抜糸(手術部位の確認)

1次手術後、約1~2週間ほどで抜糸をし、手術部位の確認を行います。

治癒期間

3~6か月の安静期間を置くことで、インプラント体と骨がしっかり結合するのを待ちます。一般的には下顎で2~3ケ月程度、上顎で4~6ケ月程度です。(この期間、仮の歯を使用できる場合もあります。)

定期検診(手術部位・口腔内の検診)

手術後、3週間~1ケ月に1回程度の割合で手術部位、口腔内の検診をします。

■2次手術(支柱の取付け)

歯茎を開いて人工の歯を取付ける支柱を装着します。

この状態で歯茎が治るまで、1~6週間置きます。

■装着(人工の歯を製作・装着)

歯茎が治った時点で型を取り、人工の歯を作ります。形や色等は選んで合わせて製作し、取り付けます。

 

【インプラントの最新治療法】

第三の歯といわれるインプラント

歯のないところに人工の歯根を埋め込み、

人工の歯を接着するインプラント治療は、

見た目も機能も天然の歯とほとんど変わらないこと

永久歯につぐ、第3の歯と言われています。

 

抜けた歯の治療法と安心してインプラントの優位性は多くの人に知られているところですが、

 

今やインプラント治療の技術は、骨の少ない部分にも骨を作ってインプラント体を埋め込むことができるようにまで進化しています。

 

嚙(か)む力、耐久性はもちろん、現在はそれに加えて、

いかに美しく、早く、そして痛みがなくできるかというところまで技術が上がってきています。

 

進化し続けるインプラント治療

最新方法を解説。

進化し続けるインプラント治療の技術、

インプラント体を埋め込むには骨の厚みが必要です。従来、骨量が足りずにインプラント治療ができなかった方も、

 

この施術法で可能になっています。GBR,

骨誘導再生法とは生体が持っている治癒力を利用して骨の欠損部分を治す手術法です。

 

骨の足りない部分に自家骨または人工骨を埋め、

軟組織が入り込まないように特殊な幕で骨の欠損部分を覆います。

膜の材料として、骨芽細胞

などを誘導、活性化して骨組織を再建する生体活性成分のあるもが用いられます。

 

自家骨とは自分の骨のことで、骨盤の一部である腸骨や顎(あご)の骨になります。

人工骨は骨(ほね)補填剤(ほてんざい)といわれるもので、リン酸カルシウム系の材料、また炭酸アバタイト系の材料などです。

 

個人差がありますが、4~6ヵ月で歯槽骨が再生されます。

 

GBR法はインプラント体を埋め込む前におこなう場合と、インプラント体埋め込みと同時行う場合があります。どのタイミングで行うかは、増やす骨の量で決まります。

増やす骨の量が多い場合は手術前に、少ないときは手術と同時に行います。

 

【インプラント体を埋め込む前に行う方法】

・歯肉を切開します。

・骨が足りない部分に自家骨か人工骨を入れます。

・骨の再生を促す特殊な膜を入れてピンで固定し、

歯肉を元に戻します。

・約半年で骨が再生します。

・膜を除去し、インプラント体を埋め込みます。

 

【インプラント体を埋め込むと同時に行う方法】

・インプラント体を埋め込みます。

・骨が足りない部分に自家骨や人工骨を入れます。

・骨移植を行った周囲を、骨の再生を促す特殊な膜を入れてピンで固定し、歯肉を元に戻します。

 

【インプラントは健康維持に役立つ】

「入れ歯」では、お肉やお煎餅など嚙むことが困難な食べ物も、インプラント治療後は「嚙む力」が伝わりやすくなることによって、ストレスなく食べることができる可能性が高まります。しっかり嚙めるということは、胃や腸などへの負担が少なくなり、身体の健康維持になります。

 

【インプラント治療は医療費控除が受けられます】

年間に支払った医療費が10万円以上(総所得が200万円以下の場合はその5%)となる場合に、一定の金額の所得控除が適用されます。

歯科の自費診療も含まれており、インプラントもその対象となります。(ただし、審美目的での治療は対象となりません。)治療費のほか、通院に必要な交通費も控除対象に含まれます。(自家用車での通院によるガソリン代や駐車場代は含まれません。)

 

領収書の他、通院費がわかるように診察券なども通院日を控えておくと共に、金額を記録し提出する必要があります。

詳しくはお住まいの地域を管轄する区役所、税務署などでお問い合わせください。

 

インプラント治療の不安にお答えします。

「痛い」「怖い」という先入観

よく大がかりな手術を想像される方もいますが、実は驚くほど短時間(数10分~1時間程度)で済みます。手術の痛みも抜歯程度です。

 

通常は局部麻酔ですが、それでも心配という方には、「静脈内鎮静」という方法もあり、麻酔をかけた状態でウトウトしている間に治療は終了します。

また、入院する必要がなく、手術当日に帰宅できます。

【顎の骨への負担は?】

 

じつは,歯を抜けたままにしておくと、顎の骨が徐々に瘦せて薄くなってきてしまいます。歯からの刺激や伝達がなくなると、人体が必要のないものと判断し、瘦せてきてしまうのです。

 

インプラントは、そのような状態から骨を守る役割を果たしてくれます。

 

骨が瘦せている状態でインプラント治療する場合、骨の厚みを増やす治療を新たに施さなければならず、治療費がかさむ可能性が考えられます。

 

まずは早い段階で専門医に相談して、骨の状態も含めてお口の中を詳しく診察してもらうことをお勧めします。

【インプラントのメリットデメリット】

インプラントはその場限りの治療ではなく、基本的に1度治療すれば、入れ歯やブリッジのように作り直したり、再治療したりという必要がほとんどありません。

 

また残存歯を守るという点や、ご自身の歯と同じくらい強い力で嚙めるといったメリットがたくさんあります。

費用の不安

費用は決して安くはありませんが、将来的に見れば高くない投資ではないでしょうか。

インプラント治療は、事前の入念な検診が大切

【インプラント治療を始める前に】

インプラント治療は、虫歯のようにすぐ治療を開始するわけではありません。治療を始める前に、他の歯の病気などは治療しておく必要があります。

 

また、外科手術をともなうため、持病の種類や重さによって、治療を見合わせることもあります。治療を無事成功させるために、治療前に次のような検査や問診を行います。

 

【治療前の問診】

・全身疾患の有無

・喫煙の有無、量

・局所的な問題(歯ぎしり、その他)の有無

・審美的要求度

・経済的、時間的制約など

・顎の骨が極端に減っていないか

・歯周病がコントロールされているか

・相対する歯の噛み合わせなど

・骨の量の確認

・欠損部位の確認

・残っている歯の状況など

治療を受ける際に、歯科医師へ伝えておくこと

【既往歴・現病歴について】

過去に治療の経験がある方・現在治療中の方

過去の病歴と、現在の病気と無関係に思える治療でも、その治療法を変えなければインプラント治療ができなかったり、

 

そもそもインプラント治療が受けられないと判断されることもあります。

双方の担当医が連絡をとり、治療方法について検討する場合もありますので、かかりつけ医の診察券など、連絡先がわかるものを持参しておきましょう。

 

【今まで大きな病気をしたことがない方】

今までに大きな病気をしたことがない方で、健康診断を2年以上受けていない方は、そのことを歯科医師へ伝えておきましょう。

インプラント治療の範囲や年齢によっては、内科で検診を受ける必要があります。

 

【服用薬について】

現在、服用しているお薬があれば、お薬手帳かお薬を持参しましょう。

インプラントを顎の骨に埋め入れる外科手術中や手術後に、服用するお薬と重複していないか、飲み合わせが悪くないかなどの確認に役立ちます。

 

身体の治療のために出されたお薬の服用を、勝手に調整することはやめましょう。

 

【アレルギーについて】

どんなアレルギーを持っていても、歯科医師へ伝えましよう治療で用いるお薬に、卵や大豆など食品から作られている製品を使用する場合があります。

 

インプラントの治療法は、お口や身体の状態はもちろんのこと、患者様ご自身が抱えているご病気や生活習慣などによって決定します。

 

第2章

疑問や不安を解決する10個のQ&A

Q治療は痛いのでしょうか?

A麻酔をおこなうので、手術中はほとんどの人が痛みを感じません。

麻酔には、静脈内鎮静法という方法があり、これは手術直前に麻酔薬を静脈内に投与する方法で痛みを感じることなく、治療を行うことが可能です。

治療後は、個人差がありますが、抜歯程度の腫れが伴う場合もあります。

 

Q手術の際、入院が必要ですか?

A1次手術でも2次手術でも入院の必要ありません。また、充分な局部麻酔により従来の歯科診療に比べても痛みを感じる割合は少なくなっています。

 

Qインプラントにして身体に影響はありませんか?

Aインプラントに使われる素材は、生体親和性の高いものが使われているので心配ありません。

 

インプラントに主に使われるチタンは、人間の身体に馴染みやすく顎の骨や歯茎の粘膜との適合性が高い金属です。

 

心臓のペースメーカー、関節の部分などの部品などにも使用されています。

Qインプラントは何年ぐらい持つのでしょうか?

A衛生状態が良好に保たれていれば半永久的と言っても良いでしょう。

 

天然の歯と同様、日々のお手入れや定期検診がインプラントを長持ちさせるためにはとても大切です。

Qインプラントは高齢者でも大丈夫ですか?

Aインプラント治療はほとんどの人が可能です。骨粗しょう症と診断されている人でも不可能ではありません。80才を超える高齢者の方でも大丈夫です。

 

また、交通事故やスポーツによる怪我で歯を失った若年層での治療も多く見受けられます。

Q全く歯が残っていない場合でも治療できますか

A歯が本も残っていない方でも可能です。

その場合は、上顎・下顎に4~6本のインプラントを埋め込んで義歯を支えます。

 

インプラントを2~3本しか埋め込まない場合は、取り外し式の入れ歯で対応します。

 

この入れ歯は従来の総入れ歯とは異なり、しっかり顎に固定されますので、食事中でも会話中でも動くことはありません。

Qインプラント治療をした後に心掛けることはありますか?

Aインプラントは虫歯になりませんが、歯磨きを怠ると、インプラントの周囲炎になる場合があります。

 

せっかく入れたインプラントを歯周病で失わないためにも歯磨きは欠かさないようにしてください。また、定期検診も怠らないようにしましょう。

Q人工の歯が壊れることはありますか?

A簡単に壊れることはありません。万が一壊れたとしても作り直すことが可能です。

 

また、骨の状態を確認した上でインプラントを追加することも可能です。

Qインプラントを適用できない場合はありますか?(その1)

【インプラント治療が制限されるケース】

・妊娠中の方

・全身疾患のある方

・他の歯根に感染症がある方、歯周病の方

・顎の骨の量が少ない方

・糖尿病や高血圧などの慢性疾患がある方は良好な状態を保っていることが条件となります。

Qインプラントを適用できない場合はありますか?(その2)

【インプラント治療が適用できないケース】

・顎の骨の成長が終わっていない、おおむね16才以下の方

・アルコール依存症の方

・チタンへのアレルギーを持っている方

・歯磨きなどの日常のお手入れが出来ない方

第3章

気を付けたい歯周病の怖さについて

中年以降の日本人では80%がかかっている病気の歯周病、初期は目立った症状がなく、ゆっくり進行していきます。

 

嚙む力を低下させ、寿命を縮める歯周病

一生、自分の歯で嚙むことを目標としたときに、一番といってもいいぐらい注意しなければいけないのが「歯周病」です。

 

「歯槽膿漏」は歯周病が進行して重度になった状態のことを  いいます。

 

歯周病というのは、プラーク(歯垢)の中の歯周病菌が起こす感染症です。

プラークは、口の中の細菌が糖をエサにして作り出すネバネバとした代謝物と細菌の塊のこと。

 

歯を見て、黄色みがかった白いネバネバがついていれば、それはおそらくプラークです。

そのネバネバの中には1ミリグラム当たり、約10億もの細菌がいるはずです。

 

歯周病は歯肉に炎症を起こします。歯肉に炎症が起こると、歯と歯肉の間に隙間を作り、その中に歯垢がたまってさらに隙間が深くなって炎症が進むようになっていきます。

 

この隙間が歯周ポケットです。健康な歯でも歯肉との境目には1~2ミリ程度の隙間があります。

 

炎症が進むとともにその隙間が歯周ポケットとして広がっていき、3ミリ程度になると歯周病菌が支持組織にも侵入。歯槽骨が破壊されます。

「これが軽度の歯周病」

 

歯周ポケットが4~6ミリぐらいになると、歯槽骨の破壊も進み、歯がグラつき始めます。

重度の歯周病になると歯周ポケットは7ミリ以上。

 

歯槽骨が歯根の長さの半分以上壊されて、歯の動揺がひどくなってきます。

 

歯石はこまめに歯科で取り除こう

プラークは2日もすると唾液の中のカルシウムやリンなどのミネラルと結びついて、石のように硬くなります。これが歯石です。

歯石になると中の細菌は死滅します。ですから歯石自体は歯周病の原因にはなりません。

 

しかし、歯石は軽石のように小さい穴が開いているため、歯石を足がかりにプラークもさらにたまりやすくなります。

3ケ月に1度は定期検診もかねて取り除くのがおすすめです。

 

すでに進行している人は少しでも早く取り除いておかないと、とりかえしがつかないことになりますので早めに手を打ちましょう。

 

自覚症状がないまま進む歯周病

なぜ、そのような状態になるまで放っておくのかと不思議に思うかもしれませんが、歯周病は重度になるまであまり自覚症状がありません。

 

そのため「静かなる病気」といわれています。

定期検診に長く行っていないのであれば、あなたも歯周病が進んでいる可能性があるのです。

 

このようにいつの間にか進んで、気づいたときには手遅れという病気ですから、歯周病は歯を失う一番の原因になっています。

 

歯周病の場合、口内環境が不衛生になることで起こるため、口全体に起こっているケースがほとんどで、そのため複数本をゴッソリ失うことが多いのも怖いところです。

このようなケースは20~30代の若い人にも少なくありません。だいたい歯が1本抜けたから何かで補いたいというご相談に来られるのですが、

 

診察をしてみるとほかの歯ももうほとんど抜かなければいけない状態になっているという方もいらっしゃいます。そして残念ながら患者さんご自身に自覚はありません。

 

まだ若いため多少お金がかかってもインプラントにしたいとリクエストされるのですが、歯周病菌により広い範囲で歯槽骨が破壊されているため、そのままではインプラントもできない状態。

 

助けられない歯を抜き、口内の衛生状態を改善することから始めていき、インプラント治療がスタートできるコンデションになるまでは入れ歯生活を余儀なくされます。

骨を移植するなどしてインプラントを入れたとしても、重度の歯周病になってしまうほどお手入れができていなかった人がそのままの生活習慣でインプラントを入れても、「インプラント周囲炎」という感染が生じてインプラントさえぬけてしまうこともあります。

天然の歯と違い、インプラントは歯根膜という防御機能がありません。「二度と歯を失わないぞ!」と覚悟を決めて治療にのぞんでいただくことを患者さんにもお願いしています。

 

若年層の歯周病はあっという間に進行することが多い

かつては歯槽膿漏といえば、高齢者の病気というイメージがありましたが、どんどん若年化している印象があります。

 

実際、厚生労働省が2011年に行った「歯科疾患実態調査」によると、15~19才の4,5%が20代では14%が歯周病になっていることがわかりました。

 

歯周病のうち約1割は5~10年で急激に進行する「侵襲性歯周炎」なのですが、この歯周炎は「若年性歯周炎」とも呼ばれています。

 

つまり若い人の歯周病はあっという間に進行して、気づいたら歯のほとんどを失うということになりかねません。

歯周病は大変な病気でありながら、なかなか危機感をもってもらえないのですが、若い人はなおさら自分事にはとらえてくれません。

 

8020運動のおかげもあり、親の虫歯対策への意識が高くなり、定期検診にもこまめにつれてきてもらえるため、子供の口内環境は昔に比べると格段に向上しています。

 

しかし、自治体で医療費の助成が終る中学生や高校生のころになると、歯科とは縁遠くなってしまい、虫歯も急増します。

 

定期検診に通っていれば、もちろん歯周病も早期に発見できます。

子供がいる方の定期検診は生涯行き続けるものだという意識づけが大切です。

虫歯がなくても歯周病は進行していることもある

歯周病の発見が遅れてしまう理由のひとつに、これまで虫歯になった経験がないということもあるようです。

何も異常がないとなかなか歯科には来てもらえません。

しかし、知っておいてほしいのは虫歯がなくても歯周病になるという事実。

 

むしろ、口内環境がよく、虫歯もないような人は免疫が低く、歯周病菌が入ってきたときにあっという間に悪化するという印象をもつ歯科医は多いです。

 

先ほど説明したように、歯周病は自覚症状がないまま進行してしまいます。自分は大丈夫と思わずに、虫歯がなくても、特に異常がなくても、定期検診を受けるようにしてください。

歯周病の症状はないかセルフチック

□歯肉の色が赤い、または黒っぽい

□歯と歯の間の歯肉が腫れっぽい

□歯肉がむずがゆくなることがある

□歯磨きやフロスをかけると血が出ることがある

□歯を押すとグラグラ揺れる

□歯が伸びてきたように見える

□歯の隙間が以前より広くなった

□歯の表面を舌で触るとザラザラ感じる

□歯と歯の間に食べ物がはさまりやすい

□口臭を指摘されたことがある、または自分で感じる

ひとつでも当てはまるものがあれば歯周病の可能性があります。

あてはまるものがなくても、日本人は歯周病の割合が高く、35才以上の8割以上が歯周病だといわれています。

 

ですから、定期的に歯科医でチエックしてもらうようにしてください。

歯周病が全身疾患のリスクを高める

歯周病はさまざまな全身疾患を引き起こすもとになるからです。

歯周病が進行して歯周ポケットが深くなると、歯肉の血管から細菌や細菌が作り出す物質、炎症によって作られるサイトカインなどが体内に侵入するようになります。

 

そのような物質が体内でさまざまな悪影響をおよぼすのです。

体には異物が入ると、それを排除しようとする働きがあります。

そのように異物を排除しようとするために放出されるのが「活性酸素」というものです。

 

体を守るために必要なものですが、

活性酸素は諸刃の剣で、異物に攻撃すると同時に正常な細胞も傷つけ、炎症をおこしてしまうのです。

 

歯周病菌が体に入り込むと、弱いながらもじわじわと炎症を起こし続けます。その結果、さまざまな病気が引き起こされるのです。

 

歯周病が関係していると考えられる病気は糖尿病や冠状動脈性心疾患、がん、誤嚥性肺炎など、日本人の死因の上位に上がるものがたくさんあります。

 

つまり、歯周病になると歯を失うことで寿命を縮めるだけでなく、そういった病気によっても寿命が縮められる可能性があるのです。

 

これらの病気は治療をしても、歯周病を治さなくてはなかなかよくならないことも少なくないのです。

 

それだけ怖い病気でありながら、あまりそのおそろしさが知られていないというのも歯周病の特徴かもしれません。

 

歯周病は怖さを知れば、きっとすぐにも治療を始めたくなるはずです。

糖尿病と歯周病は双方向の関係性

糖尿病は可能性を否定できないという人を含めると約2000万人の患者がいる、日本の国民病ともいえる病気です。

 

糖尿病と歯周病が密接に関係しているということは、何十年も前からわかっていました。ただし、それは糖尿病の合併症のひとつで、糖尿病になると歯周病になりやすいと思われていたのです。

 

もちろんそれは間違いではありません。糖尿病によって免疫力が下がったり、血管がもろくなったりすることで歯周病になりやすくなるのは事実です。

 

しかし、その逆もいえることがわかってきています。

歯周病によって体内に侵入したサイトカインは血糖値を下げるインスリンというホルモンの働きを邪魔するのです。

 

実際、歯周病が改善されると、糖尿病の指標になっているHBAICが最大で1%減少する、つまり血糖コントロールがよくなるという研究結果もあります。

 

逆に歯周病が重症化した人は血糖コントロールがうまくいかないということもわかっています。

糖尿病の人は歯周病の検査を、歯周病の人は血糖値の検査を受けて、該当するようであれば同時に治療を進めていくようにしましょう。

動脈硬化にも歯周病は影響している

動脈硬化は血管の老化現象です。

動脈硬化にもいくつか種類がありますが、もっとも多いのは「アテローム性動脈硬化」と呼ばれるものです。

 

アテローム性動脈硬化は粥上状硬化ともいわれ、言葉の通りお粥のようなドロドロとした塊が血管にたまって、血管壁を硬くしたり血管を細くしたりしてしまいます。

このアテローム性の動脈硬化を起こしている血管の細胞から、たくさんの歯周病菌が検出されているのです。

このように歯周病は動脈硬化を起こすというよりも、動脈硬化を進行させる作用があると考えられています。

 

実際に心臓の血管壁を調べると、歯周ポケットの深さが4ミリ以上になっている場所が多いほど、歯周病菌が見つかる確率も高くなることがわかっています。

後悔することの1位は

歯科検診を受けなかったこと

ある雑誌で55~74才の男女1000人にアンケートを行い、健康について後悔していることを聞いたところ、1位はこんな答えでした。

 

「歯の定期検診を受ければよかった」

そう答えた人は、おそらく歯を失ったことで初めて、歯の大切さを思い知ったのでしょう。

 

もし、歯が抜けてしまっても、入れ歯やインプラントにすればいいと思っている人は少なくありません。

 

確かに、日本の入れ歯などの義歯技術は高水準で、保険も使えるため、世界的に見てもかなり安く作ることができます。

 

しかし、自分の健康な歯と比べた場合、健康な奥歯であれば嚙む力が60~100キロぐらいあるのに比べて、入れ歯になると10~30キロぐらいまで低下します。

つまり、何でも好きなものが自由に食べられるわけではなくなるということです。

また、プラスチック製のため、嚙む力に耐えうる厚みが必要ですし、汚れや匂いが付きやすく、非衛生的になって口の中の環境が悪くなりやすいというのも困った点です。

自費診療のインプラントであればこういったデメリットはかなり減らせますが、その分費用は高くなります。

とはいえ、それでも自分の歯より嚙む力はもちろん落ちます。

つまり、自分の歯を失うと、時間や費用をかけて、自分の歯よりも弱くて手間もかかる義歯をいれなければいけなくなるということです。

 

しかも、たいていそれは1本ですみません。何本も何本もそうなっていくと考えれば、定期検診をうけて自分の歯をしっかり残しておけばよかったと後悔するのもよくわかります。

 

近年、テレビなどのメデアの影響もあり、みなさんの健康知識はどんどん高まっています。しかし、歯に関する知識、関心はそこまで高まっていません。

 

これから詳しく説明していきますが、食べる力が低下していくと、全身の衰弱、老化につながっていきます。

 

嚙むことが少なくなると、認知症にもなりやすくなります。死ぬギリギリまで自分のことは自分でできる、ピンピンコロリを目指すなら、食べる力が低下していくと、全身の衰弱、老化につながっていきます。

 

ある大学医療機関が行った高齢者を対象にした調査では65才時点で、歯で困っていることがある人に比べると、

快適に食事が取れている人に比べると、快適に食事がとれている人は健康寿命が約3年も長いということがわかっています。

 

健康寿命ですから、自分の足で好きな場所へ行き、

好きなことができている期間です。

それが3年短くなるというのは、かなりの衝撃ではありませんか?

また、歯周病になると全身に悪いことがあるということは知らされてきています。

 

しかし、歯周病も動脈硬化や糖尿病を起こす原因となり、悪化させているとまでは知らない人がほとんどなのではないでしょうか。

 

口の健康をおざなりにして、全身の健康はない

口の中はほとんどの人が、多かれ少なかれコンプレックスをもっているものです。

そのため、気になりつつも歯科にいくのを後回しにしてしまったり、オーラルケアも真剣に向き合わなかったりしてしまいがちです。

 

しかし、そうやってやり過ごしてしまうと、最終的には「定期検診を受けなかったこと」を後悔することになってしまいます。

 

まだ、自分の歯があるなら、遅くはありません。

歯がなくなってしまった人でも、まだ自分の足であるけているならば遅くはありません。

 

さらにいえば、現在、寝たきりになっている人でも遅くないかもしれません。寝たきりの方でもリハビリをして嚙む力がよみがえると、また立ち上がったり歩けるようになることがあるからです。

炎症を抑えるDHAで歯周病もケアする

歯周病を改善するには、歯科で治療を受けながら、

しっかりとしたホームケアを積み上げていくしかありません。

しかし、これだけ怖い話をしたあとでは、少しでも早く歯周病の魔の手から逃れたいと思うでしょう。

 

そんな人はオメガ3脂肪酸をとってみましょう。

オメガ3脂肪酸は食事から摂取しなくてはならない必須脂肪酸の一種で、炎症を抑える働きがあることで、

アレルギー改善のためにも注目されています。

 

オメガ3脂肪酸は青魚などに多く含まれるEPAやDHAで取ることができます。しかし、魚を食べる機会が減っているため、慢性的に不足しがちだといわれています。

 

またハーバード大学の研究によると、オメガ3脂肪酸であるDHAを補うことで、歯周ポケットの深さや歯肉組織の炎症が改善されたそうです。

 

つまり、歯周病自体の改善も期待できるのです。

DHAやEPAはさばサバやイワシ、サンマなどの青魚に多く含まれていますし、シソ油や亜麻仁油に含まれるアルファ・リノリン酸は体内に入るとDHAに変換されます。

オメガ3脂肪酸は熱に弱いため、なるべく加熱せずにとることが大切です。

 

魚なら刺身が理想的ですし、シソ油などの油はサラダなどにかけてそのまま食べるようにしましょう。

毎日継続してしっかり摂取するためには、サプリメントを利用するのが便利です。

 

ストレスがたまったらゆっくり休養

疲れがたまったときに歯肉が腫れたり痛んだ、という経験はありませんか?歯周病はそのようなストレス時にひどくなるという人はたくさんいます。

 

つまり、歯周病改善のためにはストレス解消や休養も必要になるということです。

 

ストレスを発散させようと飲みに行きタバコをプカプカというのは、歯周病にとっては最悪です。

 

お酒を飲むといやな記憶は余計に固定されるそうですから、ストレスがたまったときほどお酒は止めるべき、家に帰ってゆっくりとお風呂に浸かって早く寝るほうが精神的にも、体にも、そして歯肉にもためになります。

 

ストレスがたまっているときに深酒をすると、人によっては歯ぎしりもひどくなるはずです。実は歯ぎしりもまた歯周病を進行させるリスク因子なのです。

 

歯槽骨にも強い力が加わりますので、余計に歯を失う原因にもなります。

のんびりとぬるめのお湯に浸かって心身をリラックスさせて、力みをとってから眠るように心がけましょう。

元気な赤ちゃんを産みたいなら歯周病は大敵

妊娠中はツワリで歯が磨けなくなるなどして、口内環境が悪くなりがちです。しかし、妊娠中こそ口内環境が重要になります。

なぜなら、妊娠中の歯周病は早産リスクを高めるからです。妊娠すると体の中にプロスタグランジンという生理活性物質が増えていき、一定量を超えると出産が始まります。

 

陣痛促進剤でプロスタグランジンが使われることがあるのもそのためです。プロスタグランジンは炎症が起きているときも増加します。

 

風邪をひくと熱が出たり痛みが起きたりするのも、プロスタグランジンが関係しており、解熱鎮痛剤はプロスタグランジンの産生を抑えることで、熱を下げ、痛みを取り除くのです。

 

ですから妊婦さんが歯周病になっていると、歯肉の炎症や体の中に入り込んだ細菌による炎症によっても、プロスタグランジンが増えてしまい、早産が起こりやすくなるのです。

また、歯周病菌は子宮内にも到達して、胎児の発育不全などを起こすともいわれています。

 

実際に切迫早産になった妊婦健診26名のうち、8名の妊婦の羊水から歯周病菌の一種が検出されています。

 

歯周病は死産や不妊にも影響しているとも考えられています。

現在、妊娠中の女性はもちろん、妊娠する可能性がある女性は、ぜひ歯周病ケアを積極的に行ってください。

 

正しい歯磨きのポイント

歯磨きは毎日、できれば毎食後、行ってください。

なぜ、このような当たり前のことをわざわざいうかというと、何かを飲食すると約8時間でプラークが作られ始め、約24時間で成熟し、虫歯や歯周病の原因となります。

 

その後、約48時間程度で石灰化が始まり歯石になるからです。

 

忙しい時期で歯磨きが適当になるとか、酔っ払って歯磨きを忘れるなどということがあると、たちまち歯石が作られてしまうのです。

 

歯石になってしまうと、自分では取り除くことができません。

 

歯を溶かす酸性の飲み物を頻繫に飲むといった食生活の改善も必要です。

 

コーラや酢のドリンクなど酸性の飲み物は大敵ですので長時間かけてだらだら飲むということは避け、

 

飲み終わったら口の中を中性に戻すようにうがいをするなど、ちょっとした心がけが歯を守ることにつながります。

5分以内で終る歯磨は見直すこと

歯は強く磨いてしまうと表面に傷がつき、逆にプラークが付着しやすくなり歯が弱くなるためゴシゴシ磨きは厳禁です。

 

歯ブラシの持ち方

適切なブラシ圧のためにはグー握りではなく「鉛筆持ち」が基本になります。

正しい方法で行うと歯磨きは10分ぐらいかかります。

 

歯と歯肉の境目は歯周ポケットを意識して磨く

歯ブラシを45度の角度に当てて、歯周ポケットの中にもブラシが届くように磨く

 

奥歯の上の部分は溝が深い、溝から虫歯になることも多いので、汚れをカキ落とす磨き方

 

歯の裏側は歯ブラシを縦に使う

歯の裏側は磨き残しが多く歯石もつきやすい部分、歯ブラシを縦にして使い、根本までしっかり磨く

 

磨き残しが出やすいポイント

・利き手の内側(右利きの場合、右側の歯の裏側。

特に上部)

・埋まっている親知らずの手前の歯

・歯のすき間(空いているところ)

・歯が重なっているところ

 

歯ブラシを長く使っているとコシがなくなり、

磨く力が落ちます。

また、雑菌の温床にもなりますので、

最低でも1ケ月に1回の交換が理想的です。

 

【インプラントのメンテナンス】

人工の歯だから、歯周病にならない?

「メンテナンスが悪いと歯周炎になる」

インプラント治療後に注意しなければならないトラブルの代表がインプラント歯周炎です。

 

インプラント歯周炎は、天然の歯で起こる歯周病と同じように、歯周病菌によってインプラントの周囲の歯肉炎症が起き、インプラントが埋入されている歯槽骨が破壊されるものをいいます。

 

「インプラントは人工物だから、歯周病菌にならないのでは?」と思っている人がいますが、それは違います。

インプラント体は歯槽骨と結合し、インプラント上部の周りには歯肉があります。インプラントは人工物ですが、支えている周りの環境は天然歯とよく似ているからです。

また、歯周病の原因となるプラークは、人工の歯やそれを支えるアパットメント(支台部)、インプラント体のいずれにも付着します。

 

このため、清掃ができていないと歯周病菌が繫殖し、歯肉や歯肉の奥に入り込み、歯周病と同じようにインプラント周囲の組織を破壊していくのです。

インプラント歯周炎の予防

インプラント歯周炎にならないためにはインプラント治療の前に歯周病の治療をきちんとおこなうこと、

 

インプラント治療後は天然歯の部分と同じくインプラントを入れた部分のセルフ・ケアを丁寧にし、プラークコントロールを維持することが大事です。

 

セルフ・ケアの方法については主治医や歯科衛生士がやり方を教えてくれます。また、メンテナンスは主治医に指示された通りに受けましょう。

 

インプラントの部分だけでなく、天然の歯についても歯周病が悪化していないかをX線検査などと併せて確認し、異常があれば早期に対処してもらうようにしましょう。

なお、こうした背景から、インプラントを入れる場合は歯周病に詳しく、メンテナンスをきちんとしてくれる歯科医師を選ぶことをお勧めします。

 

インプラント周囲炎になってしまったらどうするか

インプラントを入れている部分に出血や腫れなどの異常を感じたら、できるだけ早く受診しましょう。

 

インプラント周囲粘膜炎の段階であればプラークコントロールにより、良くなることが多いです。かみあわせの不具合などが、この炎症の引き金になっている場合はかみ合わせの調整を行います。

 

また、インプラントの周囲に健康な角化歯肉を移植し、インプラントの周囲の歯肉の防御機構を高める方法も一部の歯科医院では行われています。

 

インプラントの周囲炎に進行している場合は外科的治療も検討します。

炎症の起こっている歯肉を取り除いたり、歯肉を切開して本来歯肉や歯槽骨に埋まっているインプラントを露出させて、その表面を洗浄・殺菌や研磨したりする治療で、再生療法で骨を増やす治療などもあります。

 

このようにインプラント周囲炎の治療は年々、進歩しており、その結果、インプラントを抜かなければならないケースは減ってきています。

 

一方で、こうした治療がどの歯科医院でもおこなわれているわけではありません。中には科学的根拠が十分でない治療法もあります。

 

また、インプラント歯周炎の治療と同様に自由診療になるので、どのような処置を受けるか慎重に決めるようにしてください。

 

 

あとがき

わくわく生活を送るためには「歯が丈夫」で健康で

なければ美味しい食事ができません。

 

「インプラント」にしてから入れ歯の時に比べて食生活が大きく変わりました。

 

「インプラント」は歯の部分の素材はジルコニアといった最新素材です。コンピューターできちんと計測して作られるため、患部にピッタリ適合して変形しません。

 

歯磨きは歯ブラシを「鉛筆持ち」で普通に磨いています。強度もあり、汚れもつきにくいものです。

 

食べ物がしっかり嚙めるばかりではありません、

口腔の衛生管理ができるため身体の健康には大きな選択肢です。

 

費用面で負担が大きいですが長い目でその歯の寿命が長くいい状態で保てることを考えるとその価値は充分あります。

 

長年続いている8020運動などの啓蒙活動の効果もあり、ムシ歯に対する意識は大きく変わってきています。

 

しかし、歯は痛くならないと歯医者に行かないものです。

大事なことは年を重ねてから

 

「こんなことになるなら、もっと早く歯医者にくればよかった」と後悔する人が多いのです。

 

歯を失ってから後悔しないように、ぜひ歯や口の健康に向き合ってください。

 

著者は「インプラント」にしてから

美味しい料理が食べられ、外食も笑顔で楽しく

わくわく生活を送ることができています。

読者のあなたも外食後に席を外してお手洗いに行った時、入れ歯の衛生管理をした事がありませんか?

 

著者が台湾旅行した時の「歯にまつわるエピソード」を書きます。

 

観光バスガイドの中居まさひろ似のユウーモアのあるガイドの朝の挨拶

 

「おはようございます。みなさん隣や前後ろの方いらっしゃいますか?忘れ物ありませんか?

 

入れ歯を忘れていませんね。(前に忘れた人がいたそうです)他人事ではないのでドキッとしたのを今でも覚えています。

 

今日のコースは日本のアニメ【千と千尋の神隠し】の舞台となったと言われる九份です。

 

赤い提灯が続く階段の両側はおみやげ屋さんが並び頂上まで何百も階段を登ってやっと着いた展望台のあるお茶屋さんで一服です。目の前で入れてくれるお茶がとても美味しかったのを今でも覚えています。

 

展望台での記念写真をブログとフェースブックのプロフィールに使っています。

 

旅行で歯の話を聞いたのは初めてでしたが「思い出の一コマ」でした。

インプラントはそのようなしんぱいはありません。

本書が一人でも多くの方に丈夫な歯で健康で長生きできますよう願いまして執筆をおわりたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

推薦を戴いた

医療法人ほりえ会

宇都宮歯科 堀江翔院長には

推薦文を戴き感謝申し上げますありがとうございました。

この場をお借りしてお礼申し上げます。

 

 

参考文献

インプラントガイドブック

日本インプラント株式会社

「嚙む力」が病気の9割を遠ざける

照山裕子著

日本人はこうして歯を失っていく

日本歯周病学会

 

 

著者のプロフィール

安田喜雄(やすだ よしお)

宮城県出身。日本大学理工学部機械科卒業

東京の会社に就職営業歴27年、その後独立、

会社経営、東京都と千葉県に在住後

現在栃木県へ「移住」し、

電子書籍の執筆活動を行っている。

著書

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