今回は私が読んで衝撃を受けた
2013年ベストセラーランキング第一位
菊池寛賞受賞 書籍のご紹介をします。
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余命判断があてにならない理由
余命判断があてにならない理由の一つは、
ガンの成長度が人によってまったく違うからです。
見つかったときに病巣が大きくても長生きする人もいるし、
年をとるとガンの進行が遅くなる、ということも一概に言えません。
二つには、ガン病巣が人の命を奪うまで育つには、意外と時間がかかるからです。
多くのガンは、直径10㎝ぐらいにならないと人を殺せません。
ガン細胞が2倍になるのに、平均2か月以上かかります。
1㎝のガンが10㎝になるには20か月以上かかりますが、
そんな先のことは誰も予言できません。
三つ目の理由は、ガンが大きくなるにつれて、
成長スピードがスローダウンすることが多いから。
これは進行ガンだけではなく早期ガンにも起こり、発見されたとき以上に
大きくならない早期ガンは珍しくありません。
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余命診断を、ある程度正確にできるのは、脳、肺、肝臓などの重要臓器が
やられて機能が衰えてきたとき、たとえば肺ガンが増大して呼吸が苦しくなって、
治療法がない場合には「余命はあと数か月だろう」と予想できます。
しかし重要臓器に転移が見つかっても、自覚症状も機能不全もなければもっと
ずっと長生きできます。抗がん剤治療をすると、すぐ死んでしまうことがありますが。
つまり、寿命を数か月の幅で予想できるのは、体力がガンに負けて
足腰が立たなくなったり、寝たきりになったりした場合です。
「余命半年保険」というものがあります。余命があと半年しかない、
と診断されたら、保険金が下りて本人が使える仕組みですが、
本当に余命半年なら、有意義なことをする体力は残っていないでしょう。
逆に、普通に病院に歩いて行けたのに、「余命3か月」とか
「余命半年」と言うような医者に、命をあずけてはいけません。
「抗ガン剤を使わなければ余命3か月。使えば1年」などと、
治療のすすめとセットになっていたらとくに、すぐ逃げ帰ってください。
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引用文献
第60回菊池寛賞受賞者
2013年ベストセラーランキング第一位
医者に殺されない47の心得
医療と遠ざけて、元気に、長生きする方法
著者 近藤 誠