介護者も倒れないように
「介護する」人の健康や精神状態は、
介護される側にとっても大切な要素になります。
当たり前ですが、介護する側が疲れ果て、
心が病んでしまっては、もはや介護は
ありえないどころか、共倒れの状態になってしまうからです。
年老いた人を介護するのは、まずは「老老介護」ということで、
夫婦のどちらかが、健康面ですこしはましな立場で、
足腰が立たない、足腰が立たない、起き上がれない状態の
相手に手を貸すことになります。
その面では、介護に回る側も「できれば私の方も辛いので助けてほしい」
という心境で、頑張ることになるのです。
その状態で、朝から晩まで、寝ている間も相手の状態に気を配り、
排せつなどに対して手助けをしなければならないので、
「共倒れ」にならないとも限りません。
良質な介護は、介護をする側の健康状態と精神の充実があって、
はじめて可能になります。
介護は重労働です。過酷です。
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それでいて、相手は感謝の言葉を言えないくらい
「辛がっている」かもしれません。
その意味では、かって赤ちゃんを育てたときと同じように
「無償の行為」になるのが実態です。
相手が「ありがとう」を言えないかもしれない状況での介護では、
介護する側は、どこかで息抜きをしないと押しつぶされてしまい、
結果は良くありません。
私の周りにいる介護をしている人たちは、
皆、ゴルフに興じて気分転換をしています。
ゴルフだけではなくても、表でおしゃべりでも、映画を見る、音楽を聴く。
なんでもいいから精神的に「いっぱい」にならないように
工夫を重ねて、介護にあたるようにしてください。
ストレスがたまると、免疫力が落ちて風邪をひいたり、
帯状疱疹になって苦しむことにもなります。
腰にも負担がかかっているはずですから、
それは改善しながら余裕の持てる
体制で臨んでいただきたいのです。
引用文献
61才から始める 老いても枯れない生き方
著者 日向野 利治
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