まずは「元気で前向きに」生きる
社会とかかわるという前提でいえば、
団塊世代己が「老後は寂しい」とおちこんでいたのでは、
あまりよいことではないということです。
いかに、友や町の人と交わるにしても、
また、ボランティアを行うにしても、
さらに、仕事で表に出ていくにしても、
大切なのは「元気で前向きに」なることです。
孤独に、耐える力をつけることの努力
団塊世代一人になっても、会社を辞めても、それはある意味で、
「孤独になれる、耐える力」をつけることが大切です。
その力と笑顔でを得てこそ、はじめて社会との
つながりは良好なものとなり受け入れられるのです。
60歳を過ぎて、妻を失った私が仕事で大失敗をしたことがあります。
それは妻を亡くして間もないころ、長崎県からの公演の依頼がありました。
「行かなきゃ」と力を出そうと思っても、頭の中は「意気消沈」のままでした。
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さて、飛行機に乗って長崎に行きました。現地で迎えてくれた
60代の役員と会場に向かう中で、ついつい気を許してしまった私は、
妻を亡くして気が沈んでしまっていることを、つい吐露してしまったのです。
その影響は、会場で講演を始めてしばらくして出てきました。
持病の不整脈がひどくなり始めたのです。
「ドキドキ」という鼓動が私の胸を襲いました。
明らかに精神的な落込みから来た症状です。
仕方なく、「具合が悪いのでしばらく時間をください」
と自分の席に戻り深呼吸をしました。
「何とか、「ここはしのがなければ」と、座ったままでの
講演を認めてもらい、「最近の経済と今後の展望」などについて、
話し続けて、ついに時間は終わりました。
しかし、そのような「息絶え絶え」の専門家の話が会場の
人に伝わるわけはありません。
そのあとで、公演の仲介者に現地の開催者からどのような
報告がいったかわかりませんがその後の公演の依頼がめっきり
減ったような気がします。
それは当たり前でしょう。
いかに社会とかかわる、働くとはいっても、
自分の気持の整理ができなくて、
沈んだままのかかわりあいは、
決して良い結果はうまないのです。
強い気持をもつ心構えを持たないと、
私のような失敗をしますので、
心していただきたいと思います。
引用文献
61才から始める 老いても枯れない生き方
著者 日向野 利治
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