西郷どん 西郷の考える同義国家とは「敬天愛人」である    

明治維新から150年を記念して

林真理子のNHK大河ドラマ西郷どん

歴史学者磯田道史に勧められて

見事に書き上げた原作の

最高視聴率は15,5%

 

 

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道義とは「人の行なうべき正しい道」

 

人の行なう正しい道を行っている国」が同義国家と言うことになる。

西郷が『遺訓』の中で語っている国家観を聞けば、
西郷は明治国家を同義国家として建設すべきであると
思っていたことが分かる。

「人の行なうべき正しい道」は西郷が青年のときから
学び修業し訓練し常に追い求めて来た道である。

この道がどういうものであるかを探究し、
そしてそれを自身の身をもって体験してきた。

「敬天愛人」の哲学

青年時代の「近思録」の研究、斉彬の薫陶、
奄美大島での5年間、さまざまな経験を経て

「人の行なうべき正しい道」として西郷が考え至ったのが
「敬天愛人」である。

西郷はその行動のすべてを、一言一句、
一挙手一投足を「人の行なうべき正しい道」とは
何かを追求することにあてた。

その結果の「敬天愛人」の哲学であり思想である。

新しく誕生した明治国家を道義国家にすべき
であると西郷は思った。

政治は誰のために、何の目的をもってなすのか

このことを考えるとき徳川幕府の治世と新国家の治世が
同じであってよいはずはない。

ただ単に政府が代わり統治者が代わっただけでは、
民や国民は元のままであり、その生活は決してよくならない。

西郷は重税に苦しむ農民の生活や、封建制度の農民に対する
非情さ非道さを目の当たりにしていたので、

農民(国民)を救済するためには治世の制度を根本的に
変える以外ないと考えていた。

 

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西郷がこのような考え方をしていたことは

『遺訓』をよく読めばそこに表れている。

西郷は国家のありかた、役目をここまで考えていた。

大久保・岩倉、木戸、大隈、山県、伊藤といった

幕末明治の政治家と根本的に違うところである。

西郷は欧米列強の脅威を恐れない

 

それは我彼の情勢をしっかり分析していたからであろうが、
何よりも国民のための政治を行い、

国民の活力と政府に対する国民の信頼を一体化を増す
ことこそが最大の国力であると考えていたからである。

国家形成の目的はなんであろうか

こう問われたら、西郷であれば即座に、それは国民に仁愛を施し、
人の道を行わせることであると答えるであろう。

西郷において国家とは道義国家であるべきであり、
あるいは道義国家を目指す過程の国家で
なければならないのである。

 

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まとめ

 

西郷の奄美大島での五年間の経験が

「人の行なうべき正しい道」

 

「敬天愛人」の哲学を貫き通す考えが政治家と

根本的に違うところである。

 

 

 

 

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