西郷どん、重税にあえぐ農民の困窮を見て税の公平を訴えた

明治維新から百五十年を記念して

林真理子のNHK大河ドラマ西郷どん

歴史学者磯田道史に勧められて

見事に書き上げた原作の

最高視聴率は15,5%

 

 

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税を払うと言うこと

 

西郷は長く農政の現場について、

重税にあえぐ藩内の農民の困窮を見てきた。

 

さらに奄美大島では島全体が税を支払うための

生産工場と化し、島民は税を支払うために生きている

という苛烈な取り立ての仕組みを見て来た。

 

幕藩体制に代わり新しい国家になっても、税を払う側の

仕組みは何も変わることなく明治政府に引き継がれた。

 

できたばかりの新政府には財源が不足し、

徳川時代よりかえって重税を課することになった。

 

 

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「人民の人民による人民のための政治」とリンカーンは言った。

政治や国の運営は人民の人民による税で行われる。

それが人民(国民)のために行われているだろうか。

 

江戸時代(封建時代)の薩摩藩であれば、

領民、領民国は藩主のものというのが

一般的概念であってもしかたない。

そのような中で西郷は独自の天の思想を持ち沖永良部島の

囲い牢にいるとき、島役人の土持政照に

「人民(国民)のための天の思想」を説いている。

 

土持政照に書いて与えた「与人役大体」は、

天子も役人も極論すれば万人(国民)を慈しむために

存在するという考えを展開している。

 

西郷の考えをリンカーンの言葉に変えたら、

税とは人民の人民による人民のためのものということになる。

 

そうであれば、日本国憲法にある国民の納税の

義務は当然のことになる。

国民の税金は公平でなければならない。

 

しかし、税の公平な徴収と使用は二十一世紀でも

なかなか難しい。西郷の税に対する考えである。

 

税金を少なくて国民生活を豊かにすることこそ国力を

養うことになる。

 

だから国にいろいろな事柄が多く、財政不足で苦しむ

ようなことがあっても税金の定まった制度をしっかり守り、

上層階級の人たちを虐げたりしてはならない。

人々は苦しみに堪えかねて

人々は税の不当な取り立てから逃れようと考える

 

昔からの歴史をよく考えてみるがよい。

道理の明らかに行われていない世の中にあって財政の

不足で苦しむときは、

必ず片寄ったこざかしい考えの小役人を用いて、

 

悪どい手段で税金を取り立て一時の不足を逃れることを、

財政に長じた立派な官史と褒めそういう小役人は手段を

選ばずむごく国民を虐待するから、人々は苦しみに堪えかねて

税の不当な取り立てから逃れようと、

 

自然にうそいつわりを申し立て、また人間が悪賢くなって

上層下層の者がお互いにだまし合い官史と一般国民が敵対して、

しまいには国が分離崩壊するようになっているではないか

 

 

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まとめ

 

西郷の税の考え

幕藩体制から明治政府になっても、

税は改善するどころか重税にすらなった。

国民の税金は公平で片寄ってはならない。

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