明治維新から150年を記念して
林真理子のNHK大河ドラマ西郷どん
歴史学者磯田道史に勧められて
見事に書き上げた原作の
最高視聴率は15,5%
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勝海舟の処世術
勝海舟は「人生の処世術は何か」と問われて,
「ただ誠心誠意あるのみ」と答えている。
「馬鹿な、誠心誠意などという言葉は現代では
死語に等しい」とか
「仮に、こちらが誠心誠意であったとしても
相手にそれが伝わるか疑問である」とか
「そんなことをしたら自分の足元をすくわれて
損するばかりだ」という声もあるでしょう。
人は皆、自分が幸せで楽しい人生を送れることを
第一番に考えています。
それは、とりもなおさず自分以外の他人も同様に
一番重要であると考えていることでもあるのです。
それゆえに各個々人が第一番に大切であるとする部分が、
互いにぶつかりあったり、重なり合ったり、
せめぎ合ったりしている現実があるからです。
一方人々は国や地方公共団体、あるいは企業会社といった
何百万という大小多種多様な組織に属して生活しています。
その組織の中でも同僚、上司、部下など
さまざまな人とのかかわりで生きています。
処世術と言えば、世渡り上手という言葉があります。
個々人のもつ「幸せになりたい」という欲望が渦巻く
人生の荒波を智恵と才覚で乗り切るということでです。
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西郷も世渡り下手と言えなくもない。
浅野内匠頭は世渡り下手であろう。
西郷も西郷も明治国家に反旗を翻し
反乱軍の大将となり、賊軍として敗れたのであるから
世渡り下手と言えなくもない。
権謀術数とは「巧みに人を欺くはかりごと」とある。
自分の計画や目的を達成しようとするとき、その障害と
なるものを権謀術数を用いて取り除こうとする。
また巧妙かつ高等で結果が何年も表に現れない
ものさえある。
権謀術数とは自分を利するために
他人を利用活用するためのものである。
組織の中に権限と権力とが発生してくると、
その組織の大小を問わず権力を得ようとして
権謀術数らしきものが現れてくる。
政界、財界、大小の派閥、組織のトップの座をめぐる
権力闘争は今も昔も変わりはなく、普通に繰り返されている。
また権力を得るためばかりでなく、個人レベルでも、
自分の身を守るためや自己の目的達成の手段として
権謀術数は使われている。
しかしながら権謀術数は、自分よりレベルの高い
人には使えないという面もあります。
織田信長には使えない
織田信長に権謀術数は誰も使えない。
すぐ見抜かれ首をはねられるのがおちである。
西郷は権謀術数をもちいなかった。
また使おうとしなかった。
その時はうまくいったように見えるが、
後でほころびが生じてくると言っている。
権謀術数というものは、自分の心の内で
考えていることは、相手に見えるはずがない、
自身もまた相手が心の内で考えていることは
見えないという前提の上で成り立っている。
お互い相手の考えていることがテレビ画面に
映し出されるように100%見えたら、
権謀術数はできない。
見えないがゆいに、人の特性(好き嫌い,長所短所、
思考、人生の目的など)を将棋の駒の金・銀・
飛車・角・に見立てて、
自己を利するために駒を動かすように
人を動かすのである。
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まとめ
生死損得を度外においた人には権謀術数は
通じないし、使えない
仕末に困る人には権謀術数は通用しない。
通用しないから仕末に困るのである。
西郷は権謀術数を用いなかったし、
世渡りは上手ではなかった。
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