今回は私が読んで衝撃を受けた
2013年ベストセラーランキング第一位
菊池寛賞受賞 書籍のご紹介をします。
スポンサーリンク
薬をもらわないと納得しない患者さんが多いのも問題です。
耐性菌に殺されないために、クスリ漬けから足を洗う
抗生物質をや抗菌剤が大量に使われるほど、「菌の耐性化」問題が生まれます。
日本は今、世界ワーストの院内感染国です。
感染症の患者から検出した黄色ブドウ球菌のうち、院内感染をひき起こす
耐性菌MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)が占める率の国際比較を見ると、
イタリア42%、アメリカ40%、イギリス37%、スペイン37%、ドイツ9%、
オランダ0%。そして日本は「70~80%」と、先進国中ワーストです。
細菌やウイルスの中で、抗生物質、抗菌薬が効かないものを
「耐性菌」あるいは「菌が耐性化した」と言います。
菌が耐性化するとこれまでの薬が効かないため、
簡単に治せるはずの症状が悪化し、命にかかわります。
最近問題になっている「多剤耐性菌」は、ひとつの薬だけでなく、
さまざまな薬に対して耐性をもつ菌です。
耐性菌に感染しやすいのは、手術後の患者、高齢者などと、
抵抗力が落ちていて、抗生物質を長く投与されている人です。
スポンサーリンク
日本では、抗生物質の過剰投与は人間だけでなく、
家畜やペットにも広くおこなわれています。
たとえば豚の場合は、病気の治療だけでなく、
成長促進剤としても肥料に添付されている。
それも日本に耐性菌が蔓延する原因になっています。
よく「医療が発達しているから日本人は世界一長寿」と言われますが、
もっと大きな原因があります。
第二次世界大戦までは日本人の死因の多く胃腸炎、肺炎、結核などの感染症。
戦後、栄養・衛生状態がよくなって、寿命がどんどん延びたのです。
欧米の19世紀以降の死亡統計を見ても、結核、しょう紅熱、はしか、チフス・・・
すべて栄養・衛生が改善されると急減し、抗生物質やワクチンが
導入される以前に、死亡率は下がりきっています。
今日本に、薬に頼らないと治らない病気はほとんどありません。
耐性菌に殺されないためにも、「クスリ漬け」から足を洗うことです。
スポンサーリンク
引用文献
第60回菊池寛賞受賞者
2013年ベストセラーランキング第一位
医者に殺されない47の心得
医療と遠ざけて、元気に、長生きする方法
著者 近藤 誠