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あくまで気持ち
患者さんからのお礼の気持ちはとても嬉しいものです。元気になって退院されるときに、
感謝され、お礼されるのは医療者としてもその冥利につきるのではないでしょうか。
その際にちょっとした菓子折りなどがあったとしても、何も不自然では
ありませんし僕はありがたく受け取ることにしています。
もしもこんな場面で菓子折りなどを拒めば、患者さんたちは逆に不愉快でしょうし、
せっかくの好意を無駄になることになるのではないでしょうか。
このようなお礼は、何も医療現場に限られるわけではなく、
一つのコミュニケーションツールとして広く一般的に
認知されている類のものだと思います。
ちなみにこのタイプのお礼は”堂々タイプ”と呼びます。
しかし、この堂々タイプのお礼までもNOと拒否する
病院もあるというのだから驚きです。
このような社会通念までを杓子定規に否定したり、
はたまた患者さんを”患者さま”と呼んでみたりと、普通の心、
普通の頭はどこに行ってしまったのだろうかと思わざるを得ません。
医者へのお礼はどうしたらいいかと聞かれますがよくあるのですが、
そのときには、普通にすればいいのではないでしょうか、と答えています。
しかし、僕が言う”普通”がうまく伝わっていないのではないかと、
最近はふと不安になることがあります。
普通でないお礼のことを、“袖の下タイプ”と呼びます。
何か後ろめたい気持ち、下心を秘めた思い、そんなところから
命名されたのですが、非常にリアルな名前です。
このおタイプのお礼の特徴は、少し額が張りますまた、
こっそりと手渡されたます。
そして治療の前に渡されるのが一般的なのです。
しかし、このタイプのお礼は、できればやめた方が賢明です。
感謝の気持ちを表したいのならば、
”堂々タイプ”のお礼にしておきましょう。
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それならば自然です。袖の下タイプのお礼がまずいのには、大きな理由があります。
それは医者と患者さんのコミュニケーションを邪魔するからです。
もともと動機が純粋ではありませんから、これで親密さが増すはずがありません。
まっとうな医者であれば、気を遣わせて悪いなと思いますし、
余計なプレッシャーも感じるでしょう。
決して治療のプラスにはなりません。むしろ、両者の間に溝ができて
しまいますちなみに、額の多寡が問題なのではないかと誤解される
向きもありますが、そうではありません。
あくまでもタイプが問題なのです。もちろんお礼はしてもしなくても
気持ちの問題ですから、どちらでも差し支えありません。
そして仮にお礼をするならば堂々タイプでやるべきであり、
そうであれば、額の多寡はあまり問題ないと僕は思っています。
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これは「9割の病気は自分で治せる」の引用文献です。
著者 岡本 裕 医学博士