賢明な退職金の運用は
人生終盤の大きなお金、「退職金」は、
誰もがどのように運用したほうがいいだろうと思い悩みます。
お金は市場にあふれていますので、専門の金融機関であっても
その運用方法に困っています。
プロが困っているのですから、素人が運用するには、
さらに難しいのが現状です。
大切なことは、「運用リスク」を極力避けることです。
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「運用先と注意点」
(1)株式やFXなど元金を失うようなものはできるだけさけること。
どうしても株で運用したいときは、優良銘柄を保有し、
配当をもらうような考えが良いです。
これであれば、配当利回りが2%以上の銘柄があるので、
メリットがあります。
株式の短期の売買は、大概は損を増やすだけなので、
やめたほうが賢明です。
また、FXは為替相場の変動があると、当資金の10倍、
100倍で運用していますので、ダメージが大きくなります。
(2)銀行や証券会社が発行する投資信託は、
元本割れするケースがきわめておおいし、手数料を毎年とられて、
販売元だけが儲かる仕組みであることを知っておきたいです。
もちろん、運用益がプラスの商品がないわけではありませんが、
元本を守るには難しい商品であることは確かです。
(3)ワンルームマンションなどの資産運用は、
よほど、有利で割安な物件を買わないと利回りが低く、
空き室のリスクも大きいですので、避けるほうが賢明です。
多額の退職金があれば、その一部を充てるような
考え方で行うことが望ましいでしょう。
(4)わけのわからない「儲け話」、「高利回り運用」の
売り込みが、退職金目当てに行われていますので、
このようなものには、必ず裏がある、と考えるのがよいでしょう。
(5)金などの先物相場は、一時的に儲かっても、
あとから「損が出ましたので、補てんしてください」という
やりかたが常道ですから、うまい話には乗らないことが大切です。
(6)金現物はお金がだぶついている今は、長期的には価値のあるものですが、
10年単位くらいのスタンスで持たなければ意味がありません。
以上、ポイントを書きましたが、お金の運用はあくまでも自己責任です。
金融機関に聞いてやるにしても、そのリスクは自分が負わなければいけないので、
地道に定期預金などで保管するのがいいでしょう。
引用文献
61才から始める 老いても枯れない生き方
著者 日向野 利治
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