否定的な言葉は使わないように心がける
高齢になると、どうしても否定的な考え方をしたり、
悲観的な言葉を口にすることが多くなります。
たとえば「平成27年簡易生命表」によると、65歳男性の
平均寿命は19,46歳、同女性は24,31歳となっています。
これを聴いて、「あと20年(男性の場合。女性は25年)もないのか・・・」
と考える人と、「まだ20年(25年)もある」と考える人がいます。
もし、みなさんが頭の中で前者のように否定的な言葉を思い浮かべたり、
口に出したとしたら、むずかしいかもしれませんが、
できるだけ早くそのような考え方から逃れたほうがいいでしょう。
なぜなら、否定的・悲観的な考えが強い人は、肯定的・楽観的な
考え方の人がよりも短命の傾向があるからです。
プラスの発想したほうが脳には良い
これはケンタッキー大学のデボラ・ダナー博士が、
ある修道院に在籍していた180人の修道女が書いた自叙伝を
分析して導き出した結果で、悲観的な修道女よりも、
約10年寿命が短いことが分かったそうです。
では、なぜ悲観的な考え方をすると、寿命が短くなってしまうのでしょうか。
それにはセロトニンという物質が関連していると思われます。
セロトニンは前向きで活発な行動を促してくれる物質で、
脳の活性化にも欠かせません。
ところが、悲観的な考え方をしているとセロトニンの分泌が
悪くなってしまうのです。
セロトニンが不足すると脳の働きが悪化しますから、
体の働きも悪くなります。
その結果、寿命が短くなるのは当然のことといえるでしょう。
否定的・悲観的な考え方や言葉はよくない誰でもなんとなくは
理解しているはずです。
理解していても、嫌なことがあったり疎外感を覚えると、
どうしても「どうせ・・・」などと口に出しがちになります。
こんな時は、否定的・悲観的な気持ちや言葉をゴミ箱に捨ててしまいましょう。
紙に書き出してビリビリ破って、ゴミ箱に捨ててしまう
これは比喩ではなく、否定的・悲観的な気持ちが思い浮かんだり、
口から出そうになったら、それを紙に書き出してビリビリ破って、
ゴミ箱に捨ててしまうのです。
まるで子供だましのように聞こえるかもしれませんが、
カタルシス効果という心理を応用したテクニックで、
カウンセリングの現場でも用いられています。
「トム・ソーヤの冒険」などの著者として知られるマーク・トウェインも、
これと似たことをやってイライラを解消していたそうです。
無名時代の彼は、よく編集者に原稿を手直しされたそうです。
そのたびに彼は激怒し、編集者のことを口汚く罵った手紙を書きました。
すると、書き終わったとたんにその怒りは消えてしまったそうです。
ちなみに、トウェインが書いた抗議の手紙は、奥さんが投函せずに
破り捨てていたそうです。
今ならメールに書くという方法もありますが、これは誤って送信して
しまう危険があるため、やはり紙に書いて破り捨てるのが安全でしょう。
書く・破る・捨てるという3っの行動を経ることで。
否定的・悲観的な気持ちが消えてなくなることに驚くはずです。