2013年ベストセラーランキング第一位
菊池寛賞受賞 書籍のご紹介をします。
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マンモグラフィで見つかるガンは「ガンもどき」です。
乳ガン検診の結果は、すべて忘れなさい、あなたのため、大切な人のため、
ガン検診を受けましょう」「乳ガンは、治るガン。
それには早期発見、早期治療が必要です」「ワクチンで子宮頸ガンの7割は予防できます。
残りの3割は検診で早期発見しましょう」・・・。
女性たちに無意味なガン検診やワクチン接種をすすめる広告があふれています。
中でも目立つのが、1990年代から世界中でくりひろげられている、
「ピンクリボン」をシンボルにした啓蒙キャンペーンです。
日本では10月を「乳ガン月間」と定め、10月1日のピンクリボンデーには、
日本各地での大イベントに加えて、
東京都庁舎から東京タワー、名古屋城、明石海峡大橋その他までピンク色に
美しくライトアップ・・・と気合が入っています。
この運動を推進するのは政府、自治体、医療・製薬業界のほか、協賛企業も、銀行、
化粧品会社、下着会社、生命保険会社・・・大手がずらりと顔をそろえています。
しかし、大キャンペーンをあざ笑うかのように、乳ガンはこの10年激増しています。
マンモグラフィ(レントゲン撮影による乳ガン検査)の大規模な
くじ引き試験でも、やはり検診と死亡率は無関係です。
カナダの5万人調査ではむしろ、「総死亡率は検診群のほうが少し多い」という結果でした。
僕は、乳管内の「ガン」が縮小・消失したケースを数多く見てきました。
そして、世間で乳管内ガンとされている病変はガンではなく、女性ホルモンに
対する反応が、ある人に強くでた「乳腺症」という結論に至っています。
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マンモグラフィでしか発見できないガンは、99%以上が「「ガンもどき」。しかし、
どの病院の外科でも、手術で乳房を全部切り取られる可能性が高いんです。
手術を受けたとしても寿命が延びることはないし、治療を受けなかったとしても、
寿命が縮むわけではないから、患者さんには「乳ガン検診の結果は、
すべて忘れなさい」と言っています。
しかし、僕の提案はなかなか広まらないと思います。困る人が大勢いるからです。
「乳管内のガンは良性で、一種の乳腺症」という提案を受け入れたら、
ガン検診体制の根底がゆらぎ、放射線診断医を含めマンモグラフィ業界が困ります。
組織診断のための生検や「治療」のために手術をする外科医も困ります。
乳房を切り取られた患者さんの乳房再建手術をする形成外科医も困ります。
また乳管内ガンを良性としてしまうと、病理診断体系の一貫性も崩れて、
困ったことの連鎖が起きます。
だから多くの専門家たちが大反対するのです。
良性なのに乳房を切り取られる危険を避けるには、
自発的にマンモグラフィ検診からとうざかるしかありません。
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引用文献
第60回菊池寛賞受賞者
2013年ベストセラーランキング第一位
医者に殺されない47の心得
医療と遠ざけて、元気に、長生きする方法
著者 近藤 誠